24.2ビートのらくらく背泳ぎ もっとラクにする煽り足
このブログの内容を、体系的にまとめて、次のウェブサイトで公開している。
このブログで一番アクセスの多いページのひとつが「05. 背泳編 2ビートのらくらく背泳ぎ」である。
2ビートにご興味があるということだろう。
そこで、もし、まだ、2ビートに慣れないという方に、お勧めしたいキックを紹介しよう。
それは、「煽り足」を使うことだ。
煽り足は、普通、キックとは呼ばない。前後に挟むからだ。
これを使うことにより、らくらく背泳ぎが、もっともっとラクになる。そして、2ビート導入の練習にもなる。
とりあえず、以下に、動作の説明を簡単にしておこう。
1. 足の動作
煽り足は、足を前後に大きく開き、これを閉じることによって推力を得る。
「伸し」などでは、コースロープに向かって身体を横たえて使い、開く足は上の足を前に、下の足を後ろに開く。
らくらく背泳ぎでは、どちらでも良いのだが、とりあえず、その逆、つまり、ロールしたときの、上の足を後ろに、下の足を前に開くこととしよう。この方が容易だろう。
その動作は3拍子だ。
・膝を曲げて、踵を尻に近づける。
・前後に開く
・閉じる
最初は、この3動作を意識してやってみると良い。慣れれば、滑らかに動かし、もっと慣れれば、開く幅を狭くして欲しい。
2. プルとの連携
説明するまでもないが、以下のとおり。
煽り足は横を向いて行うので、必然的に、下側の腕がプルの腕となる。
その方法は、腕相撲の動きだが、詳細は、「05. 背泳編 2ビートのらくらく背泳ぎ」を読んで欲しい。
プルと煽り足(そして、もう一方の腕のリカバー)を同時に終えたら、暫くはグライドの時間だ。
リカバーは、少なくとも天頂までは迅速に、あとはゆっくり下ろす。この間はグライドの時間だ。ロールが戻って、リカバーの手が着水したら、逆側のコースロープに対面しているはずだ。
今度は、足の開きを逆にして煽り足を行う。
3. 評価・総論、2ビートへの移行
私にとって、らくらく背泳ぎは気持ちの良い泳ぎである。うつ伏せの泳ぎに飽きたり、疲れたりしたら、らくらく背泳ぎをする。焼き魚に限らず、人間だって表を焼いたら、裏も焼いたほうが良い。おかげで、私は全身真っ黒である。このラクチンさをまだ味わっていない方には、是非、もっと楽な煽り足を使ってみて欲しい。
煽り足は、動作がゆっくりと明確である。そして、推進力も大きい。それゆえ、かなり泳ぎがラクになるはずである。
ただし、前後に開く足の開き加減を大きくすると、開いた時に減速することと、力を多めに使うだろう。従って、初めは3拍子で良いが、踝の引きつけは次第に無くし、開き加減も小さくして様子を見て欲しい。
これで、気持ちよく泳げる人は、この泳ぎ方で泳いでいれば良いとも思う。
それぞれの個性に合わせて、一番気持ちの良い泳ぎをすればよいのだ。
ただ、2ビートを目指したい方は、この煽り足の幅を、だんだん狭くしていって見て欲しい。どうなるか?
どんどん、2ビートに近くなるのである。2ビートでは、足の甲での内股キックしか意識していないが、この煽り足を小さくすれば自然と2ビート内股キックになっていくのだ。そうして、蹴った後、足首を重ねてグライドできるようになるまではすぐのことだ。
ところで、このラクチンな煽り足での泳速であるが、抵抗と推進が相殺されて、普通の2ビートと同じか、少し速いであろう。あとは、ご自分の個性に合わせた開き加減で、一番ラクで速い点を見つけていただければ良い。
ところで、煽り足を使用しても、背泳ルールには抵触しないはずである。もっとも、ラクな水泳を楽しみたい方で、競技を目指す方は、まず、おられないとは思うが。
もし、背泳ぎの初心者で、らくらく背泳ぎの練習方法について説明の必要な方がおられれば、書き足してみるのでお知らせ願いたい。
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