37. らくらく背泳ぎのローリングと姿勢
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左右非対称の泳法では、普通、一方の腕が前方に伸び、一方の腕がプルを行うことになる。
らくらく背泳ぎでもそうである。
プルをした腕をリカバーするタイミングは人それぞれであろうが、プルを終えた瞬間は、両腕の方向が180度異なっているはずだ。
今回は、このときの姿勢について、少し確認しておきたい。
まず、水の抵抗を最大限減らす姿勢をとることが望まれるが、その姿勢の要点は、両肩が作る天秤を、思い切り傾けることだ。要するに、前方に伸ばす腕の肩を思い切り前に、そして、後方にプルした腕の肩を思い切り下げて、腕を双方反対方向にできるだけ伸ばすことだ。そうすれば、肩にかかる水流の抵抗を少なくすることができる。
頭は、顎を引いて浮かせるようにすれば、舳先の抵抗を減らすことができるが、何よりも、水上に出す頭の部分の重みで下肢が浮く。全体に舟型になる感じである。お腹も若干締める。
この前後に長く伸びる瞬間は、ローリングの角度が最も大きくなったときである。
プルは、真横に掻いても良いが、私のらくらく背泳ぎでは、腕相撲の形を推奨している。その理由は、肩関節に無理な力を与えず、身体のブレを少なくする直線的な力強いプルができると思うからである。
大切なことは、腕を身体の後ろに回さず、身体の前面で動かすことで、これをできるようにするためには、ローリング角も大きくとる必要がある。
そもそも、私は肩関節の可動領域が狭いので、腕を着水させるためには、大きくローリングしなければならない。
そのために、着水は、小指の方から入ることになる。単純に直進性の良いプルを力強く行うためには、少し手の平を底の方に向けて、肩が内転して上方で固まってから、手の平でしゃくうように肘から先を緩めてキャッチを行って手の平を腋に寄せ、腕相撲に似た動作で腰まで二の腕全体を後方に押し下げて、最後に水を捨てるように腿の横まで軽くスナップする。これは、ローリングを戻しつつ行われ、この間に、もう一方は天高くリカバリーを行いつつ肩の天秤を反対側に倒す、つまり、両肩の位置の入れ替える。この体幹や大きな筋肉を使った動きによって、力を込めなくても、そこそこ力強いプルができる。
これにより、ストローク数は少なくなり、かつ、泳速も増す。また、キックを内股に蹴るだけでなく、挟むようにもう一方の足の裏も使えば、速度はもう少し速くなる。