07. バタフライ編
このブログの内容を、体系的にまとめて、次のウェブサイトで公開している。
本当は「らくらくバタフライ」と書きたかった。
しかし、私にとってバタフライは、まだ、ラクな泳ぎではないのが実情だ。チャックさんは2kmも連続して泳がれるが、私は50m以上続けて泳ぐ元気はない。それゆえ、ブログに泳法を紹介するようなことではないし、還暦スイマーが無理してやることもないと思う。
しかし、バタフライは豪快だ。イルカみたいだ。とても、爽快感がある。それに、水泳仲間たちは、私のバタフライを見て、非常に綺麗でかっこいいとおだててくれる。
ということもあるので、とにかく、現在の私の泳法の記録だけをするつもりで書いておこうと思う。また、この次に書く予定の「やぎロール」を書くためには、とりあえず触れて置いたほうが良いという都合もある。
私が泳ぐバタフライは3種類ある。そのふたつはチャックさんがお書きのバタフライだ。そのやり方についてはチャックさんのブログで学ばせていただいたが、実は、なかなかそのとおりに私はできない。おそらく、胸と腕を平らにできず、腕を前方に水面と並行に伸ばすことが難しいからだろうとおもう。ともあれ、この記事を読む前に、チャックさんの記事や動画をぜひ見て欲しい。また、無論のこと、そちで泳ぐことを推奨する。
まだ研究が足りないのだとは思うが、私が、このチャックさんの泳ぎを試そうとするときに、前方にグライドしようと腕を伸ばすと、腕と胸が150度くらいの角度を作ってしまうために、腕が下方に伸びてしまい、もぐっていってしまうか、あるいは、腕を水平に前方に伸ばしえたとしても、その時には胸の抵抗が強すぎてグライドしないのである。なるべく頑張っているのではあるが、まだまだ途上である。なので、私がこれまで行っている比較的ラクな泳ぎ方は次のようなものである。
この泳ぎでのテンポやスピードは、25mを壁を蹴ってひと蹴りしてから、8ストローク、25~30秒くらいである。
上半身の動き
まず、グライドするときは、胸を張って、手のひらを下に向け、まっすぐ並行に伸ばしている。
減速してきたら目線を上げ、浮き上がりつつ、手のひらを若干外側に開き、数十センチほど外側にスカルをする。この過程で、体全体を大きな弧状にしておき、足首を水上に出すと、頭の浮上が早く滑らかにできる。
次に、頭と上体、腕の力を抜いて、内側にスカルをする。このとき両手、両腕はクロールの時の円月形のキャッチの姿勢となる。このときは、力を抜くので、目線はプール底に落ち、背中は丸まり気味となる。
そして一息にプルするのだが、斜め後方へそして横へと円月形に水面にと腕を抜いていく。このときリリースの寸前に息を吐きながら顎を上げ、真正面で息をすばやく吸って、頭を落とす。腕は横に水平に手のひらを水面に向けて前方に両腕をそろえて頭と一緒に入水する。リカバーの動作は体重を前に前に出すためにすばやく、かつリラックスして行う。胸から落ちるのではなく、飛び込むかたちだ。
水に入ったら、胸を張ってグライドし、目線をあげて、最初の動作にもどる。
したがって、腕の軌跡は滑らかなS字(左手)となる。この動きは、できるだけゆっくり、水の抵抗を確かめながら行う。
下肢の動き
下肢やキックの動きは、上体の動きに引きずられて自然に決まる。頭から足までの水流を感じつつ、イルカになったつもりになればよいのである。結果的には、前方に飛び込む瞬間と、プルの瞬間にキックが入っている。あえて腹筋を入れて身体をまっすぐにする必要はないが、スピードを上げるときは、できるだけフラットにするために、身体をまっすぐに保つようにしている。
頭の位置と呼吸
効率よく前進するためには、頭の位置は、頭頂部をまっすぐ前に向けているのが良いだろう。
絶対的に頭を水平に保つということは、身体つまり胸との位置関係において、リラックスして胸の張りと引っ込めの波を引きずりながら、まっすぐ前にリードしていくということだ。まるで、ヒップホップダンスをしているような動きでもある。
しかし、これは、慣れるまで、そして、ある程度泳速が上がっていないと辛い。というのは、初めてでは、下を向いたまま息を吸うのは、なかなか難しいし、呼吸に失敗すると苦しくなるからだ。
だから、お勧めするわけではないが、楽にできるようになるまで、最初は首を上げても良いと思う。ただし、単に首を上げてはならない。ぐいっと単に頭を上げると、胸を反ってしまうし、無用に身体を引き上げることになるからだ。そうすると、前進力を失い、胸から落ちて水の抵抗を大きく受けてしまう。
では、どうするかだが、喉をまっすぐ伸ばすのだ。そして口を真正面に大きく開けるのである。もちろん、首が緊張する。でもしかたがない。息を確保するためだ。これでラクに息は吸える。そのためには、気をつけなければならないことが、ふたつかある。
ひとつは、プルの瞬間に首をニューっと突き出すことだ。手のスカルの往復が終わってプルに入るときは、リラックスしているわけだから背中がゆるんで丸くなり、首も緊張を解いている。その姿勢のままぐっと力を一瞬で入れるのだからイルカのように背中が水上に盛り上がってくるので、その瞬間に息を吐き、首をスッと伸ばして息を吸うのだ。
ふたつめは、息を吸う動作はリカバーの前に済ませることだ。そして首の緊張を解く。首が緊張していると、肩の動きが悪くなり、スムーズに腕が前に送れない。腕が遅れれば、当然、前に飛び込む角度を取れずに、胸から落ちてしまう。早くリラックスしながら飛び込みたいのだ。
もちろん、余裕があれば、首をたれたまま、息継ぎをするほうが良い。そのうちに、できるようになる。
全体として
私の、この泳ぎは、上下動は結構大きくなり、テンポも上記したとおり、ゆっくりしている。常に、前に身体を持っていこうとし、フラットにしようとは努力はしているが、腕と胸の角度を開く努力は、私にとっては結構大変なのだ。それゆえ、若干もぐりこむことになるのは避けられない。
しかし、実は、私自身は、そのスピード感をもってもぐりこんでいく感じがたまらなく好きなのだ。そして、波を縫っていくその豪快さと爽快さが好きなのだ。
だから、私にとって、この泳ぎは、まだ疲労感が次第に増していくものであり、息も苦しくなっていくものであるかぎり、未完成で、皆さんにおすすめできるものではないのだろう。まだまだ研究しなくてはならない。
研究することがあるかぎり、水泳を継続する楽しみが湧いてくる。
そのうちに、らくらくバタフライを開発して紹介したい。
【バタフライ】