20. 古式泳法とのコラボ泳法 煽りイルカ泳ぎ
このブログの内容を、体系的にまとめて、次のウェブサイトで公開している。
今回は、趣向を変えて、古式泳法をとりいれてみた。
古式泳法には、多く「煽り足」が使われている。
抜き手には、いろんな流派もあるようだが、基本は、煽り足と腕の抜き手を連携させた泳法である。
今回、開発した泳法は、煽り足とドルフィンキックを交互に入れて、その度に、抜き手を入れた。これも「らくらく泳法」である。
泳速も25mを30秒程度と、そこそこである。腕のストローク数は、16ストロークほどか。
また、クロールの単調さに比べて、楽しいし、気持ちも良い。是非、試してみられることを奨める?
「煽りイルカ泳ぎ」と呼んでいる。
1. 一連の動作の概要
壁を一蹴り、まずは、蹴伸びの姿勢をとろう。
やおら、上体を右にロールさせ、
(1) 右足を上にした煽り足を行いつつ、右手で円月泳法のプルを行う。
(2) 動作が完了したら、両手を前方に揃え(軽く菱形状で良い)、今度は左手で円月泳法のプルをしつつ、ドルフィンキックをひとつ入れる。
(3) 体勢を左に向け、今度は、左足を上にした煽り足を行いつつ、もうひとつ左の円月泳法のプルを行う。
(4) 動作が完了したら、両手を前方に揃え(軽く菱形状で良い)、今度は右手で円月泳法のプルをしつつ、ドルフィンキックをひとつ入れる。
このように、左右の円月泳法のプルを2回ずつ、その度に、ドルフィンキックと煽り足を1回ずつ行う。
左右2回ずつのストロークを行うのは、「ヤギロール」(08. 究極の、らくらくやぎさんオリジナル泳法 やぎロール - やぎさんのオリジナル泳法のすすめ)のプルの特徴である。
これまでの、やぎロールは、キックに煽り足を入れたことがなかったが、今回初めて入れた。結構、相性が良い。
なお、円月泳法のプルについては、過去記事を参照されたい。
2.具体的な動作のポイント解説
(1)煽り足
「煽り足」は横泳ぎでおなじみとは思うが、古式泳法の「伸し(ノシと読む)」や「抜き手」などで多用されている。ご存じない方に、一応説明を加えておこう。
煽り足は、次に3拍子で行う。
(イ)両足の膝を曲げて、尻に引きつけ、
(ロ)前後(上の足が前)に大きく開脚して、
(ハ)伸ばしながら、閉じる。
脚が、平泳ぎのように横に開かないように注意すること。
(イ)(ロ)では、水流の抵抗を受けるが、(ハ)では、大きく進む。
この煽り足は、縦(水面に垂直方向)でも使えるが、後ろ足が水面に出てしまうので、体を斜めに立てて足を深く沈めなければならなくなる。したがって、伸しや横泳ぎのように、横にしたほうが、抵抗を少なくすることができる。この煽りイルカ泳ぎでは、完全に横にした。
(2) 抜き手
「抜き手」という言葉自体は、足の動きも含めた古式泳法における一般的な名称だと思うが、泳ぎ方の種類は、大抜き手や早抜き手など色々ある。
ここで、なぜ、抜き手という言葉を出すかというと、古式泳法のこの腕の動きが、円月泳法のプルに似ているからだ。
抜き手は、煽り足と円月泳法のプルの組み合わせを一方あるいは、両方で繰り返す。そのテンポや、体勢の角度などは様々であるが、このプルの組み合わせは、ともあれ、典型的な抜き手の形といって間違いはないであろう。
抜き手の腕の動きは、前方に伸ばした手を、一旦、目の前に腕を鉤型にして水平近くに保ち、それから、やおら、腕を引いて腹から横に抜く。円月泳法では、手を前方にいっぱい伸ばすかどうかはどちらでもよく、また、ことさらに、もっと円く振りぬくこととしているが、抜き手の動きとかなり似ている。
3. ドルフィンキックを入れる理由
古式泳法の大抜き手では、上記の抜き手の煽り足とプルの組み合わせを、左右交互に行う。
ところが、左右に調子よく交互に行うということは、結構難しい。煽り足を180度完全に反転させて行うというのが、少なくとも私にとっては、難しいのだ。
そこで、一旦、ドルフィンを真ん中に入れて、体勢を万全にして反転することにしたのである。これは、実に相性が良かったと思っている。これにより、忙しかった動きが、きわめてゆったりとできることになり、動きにも変化が出てくるので、泳ぎもラクに、楽しいものとなった。
対抗泳者や隣のコースに気を配って泳いでいただけたら幸いである。
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