やぎさんのオリジナル泳法のすすめ

楽に、静かに、できれば速く、還暦すぎてのラクラク健康スイミング (円月泳法、鉤腕泳法、八の字泳法、招き猫泳法、らくらく2ビート背泳、やぎロール、イルカ泳ぎ等)

45. 水泳と身体の故障 その3

このブログの内容を、体系的にまとめて、次のウェブサイトで公開している。

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レーニングルームでの訓練の成果

 

[第5日目] 3/9

空中ウォーキングのEllipticalで、15分。若干ストレッチ。

水泳20分

痛みは無くなった。カクカクするのは、まだあるが、右膝にも、それぐらいはある。

効果覿面。一週間も経たずして、これほどになるとは、思っても見なかった。

1年ほど気になっていたのが、嘘のようだ。

 

[第6日目] 3/10

朝起きたときには、若干膝に違和感も感じていたが、屈伸でおさまる。

ジムへの道で、数十メートル小走りしても、特段の問題もなかった。

水泳のみ40分。2ビート、6ビートとも、特に膝に支障はない。

バタフライのキックでは、少しだけ不安もあったが、問題はなかった。

 

余談だが、プールで、時々ご一緒する方に、傘寿前のとっつぁんがいる。

いつもより長めに入っていたその方に、冷えないようにしてくださいね、と余計なことを言ってしまった。私より泳ぐのは速い。私の歳のころは、もっともっと速かった。

そのとっつぁん曰く、「72年前の今日、俺は隅田川に一晩中漬かっていたんだよ」と。

そう、今日は3月10日だった。

その方は、当時、国民学校一年生だった。「トラックの上に死体が満載されて、その上に兵隊が座っていた。」と付け加えた。

うちに帰ってから小説を読んでいたら、爺さんが3月10日の東京大空襲のはなしを詳細に語る場面が出てきた。偶然とはいえ、改めて考えさせられてしまった。

戦争の悲惨さは、誰もが認めるところだ。

しかし、戦争が起こされるしくみは、別のところにある。悲惨さを考慮する要素は、そこにはない。

各々の人間の持つ欲得。権力や財力を持つ人々の欲得の総体が戦争に駆り立てるのだ。

 

続く 

次の記事を読む 46. 水泳と身体の故障 その4

 

 

44. 水泳と身体の故障 その2

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どうして私の膝は悪くなったのか?


私の水泳は、らくらくスイミングだ。

水の中で、長らく足を弛緩させて泳いでいると、膝関節の間が間延びしてくるはずだ。
そうすると、すり合わせの軟骨の噛みあわせが、滑らかにならない部分も出てくるだろう。
また、いろいろな方向の力が加わると、傷む部分も出てくるかもしれない。

日常の生活で、ほどほどに歩いたり、昇降をすれば、膝の関節のすり合せは滑らかに保たれるのであろうが、私のように、運動は水泳だけ、という場合には、ちょっとした関節の齟齬が回復されなくなる虞れがあるのではないだろうか。

かつて、ジムのマシントレーニングやスタジオプログラムをやっていた頃は、膝の痛みは気にならなかった。

そのうち、水泳がおもしろくなって、スタジオでは、週一回、バレトンをやるくらいに留まり、水泳の時間が長くなった。

その頃から、力を入れたキックで膝に少し痛みを感じるようになった。そして、10ヶ月前くらいからは、水泳だけになり、全くトレーニングルームには行かなくなった。

私は、そのほかに、甲状腺ホルモンの低下があって代謝機能が低下している。老化が早く、筋が攣りやすくもなっていることも、靱帯などへの影響があるかもしれない。


そういうわけであるが、私の左膝の現在の状態は、真っ直ぐにして屈伸する分には、「こきこき」音がして違和感があるものの、深く折りたたみさえしなければ痛みはない。

そこで、荒療治かもしれないが、マシントレーニングをすることにした。

 

陸上での運動開始

[第1日目] 3/5
ジムのマシーンを使って空中ウォーキングをする(Elliptical )。負荷をかけて、秒速一回転くらいで10数分続けた。膝が重く、若干痛くなってきた時点で中断。
その後、ストレッチ。最後に、5分ほどサイクリングの機械でビートの裏打ちを意識した練習。
ここまでで、左足は、安定したよい感覚が得られるようになった。
続いて、水泳を30分ほど行う。
水泳で足を使うと、カクカクした感じがまた出てきた。関節が伸ばされると元にもどるのか。

ともあれ、一日目で、陸上トレーニングの効果があったのは、大きな成果である。

しかし、トレーニングルームは、臭いがきつい。香水その他の臭いがたまらないのが難だ。

もっとも、プールでも、臭いが気になることが、しばしばある。

[第2日目] 3/6
水泳のみ。2km、1時間ほど。キックなしとするか、足を使っても、やわらかく使う。主としてクロール。
膝の痛みが増すということはなかったが、余りよい感じではない。

[第3日目] 3/7
空中ウォーキングEllipticalで、 負荷をかけて、秒速一回転くらいで15分。膝が重くなってきた時点での中断だ。
その後、ストレッチ。腰のひねりと腹筋強化を少し。
左足の感覚が、安定したよい感じである。不安感がない。階段も怖くない。
続いて、水泳を30分ほど行う。
平泳ぎやビートで足を使うと、やはり、カクカクした感じが強くなる。
しかし、路上での歩行には、何の不安もなくなった。小走りもできる。
じっと椅子に座った後は、歩くと内側半月板のあたりに痛みを感じるようになる。

 

[第4日目]3/8

水泳のみ45分。

最初はキック無し。後は、力を入れず、柔らかく波打つキック。

前後に脚の屈伸運動を少し行った。

今日は、膝が痛くなることはなく、ガキガキとした感じもなかった。

しかし、昨日は、狭いところに落ちたものを拾うとき、ちょっと無理な姿勢をして攣りそうになったせいか、背中の筋肉(多分左の下後鋸筋)を傷めたようだ。よく攣るのだ。

ホルモンバランスが悪いためだろう。加齢が早く、筋や関節だけでなく、視覚、聴覚にも支障をきたし始めている。

 まあ、完全な身体を持つ人はいない。平均的な身体というものはない。自身のもった特質と付き合っていくしかない。責任も自分で持つしかないのだ。

 

続く 次の記事を読む 45. 水泳と身体の故障 その3

 

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43. 水泳と身体の故障 その1

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健康のための水泳

健康のための水泳だ。
そう思ってきた。
しかし、身体の故障と無縁ではない。むしろ、密接な関係がある。

そもそも、私が毎日のように水泳を始めたのは、肩の故障が原因であった。
2011年であったか、公園の遊具にぶら下がって肩を痛めたのだ。
頭の中は少年のつもりでぶら下がったのがいけなかった。身体は重く、肩は弱くなっていたのだ。
実は、30年ほど前にも、同じ失敗をしていたのを思い出した。
そのときも、数年ほど治らなかったが、キャッチボールを始めて、ようやく治ったという経緯がある。

今回、また痛めた肩を直すために取り組んだのが、水泳であった。
2012年の春から少しずつ始めて、2年ほどかかって痛みがとれた。

水泳は、無理のない運動で、過重な力が入らないから、筋肉や関節の故障をしないのだ。
とはじめは思っていた。

しかし、実際には故障をする。

クロールなどのリカバリーのしかたによっては、腕や肩の筋や関節を痛めたりする。
そんなことくらいは知ってはいた。それに、そもそも、私の目指すのは「らくらくスイミング」である。
だから、ひどいことにはならないし、力をこめて泳ぐようなことは余りしないことにもしていた。

そんな、私であるが、実は、膝に違和感を感じている。2年半ほど前からだ。
特に、1年ほど前から、クロールで速度を上げると、左膝が少し痛くなるようになった。
だから、キックなしや、右キックだけにすることも多い。

しかし、ここ半年ばかりは、若干速度を上げて泳ごうとしているのは、このブログで紹介しているとおりである。
そして、ここ2ヶ月くらいは大分左膝が痛いことがあり、歩くときにも、少し不安を感じるようにさえなってきた。

詳しく観察してみると、左膝の内側の半月板あたりが特に痛むことがあるようだ。
始終痛いというのではない。曲げ伸ばしは、カクカク音がし、深く曲げにくかったりするだけだ。しかし、少しねじれたり、何かの拍子に痛みを感ずるのだ。

そして、台に乗ったり、早歩きの時など、何とも足元が信頼できない状態になったのである。

医者に見てもらうことも考えた。しかし、おそらく、検査するだけで、この段階では治療法は、安静にするだけということになると思った。
それに、左足を使わずに、水泳をすることには、まったく問題はないし、そもそも、そのようにもしている。
しかし、それでも改善しないのが問題だ。
某社のグルコサミン・コンドロイチン・ケラチナミンの一ヶ月お試しをしてみたが、さしたる変化なし。

そこで、つらつら考えてみたのだが、はっと思い当たったことがある。

これまで、水泳は、健康のための運動として、実に、適していると思っていた。

陸の運動と異なり、筋肉や関節に過度の負荷をかけることなく、無理なく筋力を増強できる。そして、呼吸器や皮膚の鍛錬にもなる。加えて、プールの水の適度の雑菌によって免疫力もつき、風邪も引きにくくなるに違いない。ゆっくり泳げば、肩凝りもなくなるし、お腹もすっきり締まること請け合いだ、と書いてもきた。

それには間違いはないし、それを訂正する気は毛頭ない。

しかし、それだけでいいと考えてきたことに、大きな落とし穴があったのではないかと、今、思うのだ。

昨年、急な停電で、建物の13階の階段を地上まで下りる羽目になった。
そんなこと、以前は、なんでもないことだった。
ところが、その時は、降りてくるのがやっとで、地上に降り立ったときには、膝が笑っていたのだ。

これはどうしたことか?
何としたことか。何と、「らくらくスイミング」で必要な筋力を失っていたのである。
これは私にとって、大きな衝撃であった。

宇宙飛行士は、地上に帰還すると自身の身体が支えられないほど必要な筋力を失う。
私も、言ってみれば、水の中での無重力に慣れすぎていたということでは、似たことをしていたということになるのではないだろうか。

そして、これは、筋力だけの話だろうか?

おそらく、これは、確実に骨にも影響を与えているのではなかったのか?

骨にも、筋肉にも、まともな生活に必要な重力の存在を知らしめてやらねばならないのではないだろうか?
普通の人々は、さまざまな活動をしているのだろうから、何も心配することはないのだろうが、なにしろ、私は、毎日、ジムで水泳をするための往復、約1kmを歩くことしか、ほかに何もしていないのだ。

それゆえ、安静にしても私の膝は治らない。私の膝の場合、安静にするのは、間違いなのだ!

ということで、この考えをもとに、膝の痛みの改善を始めることにした。

以下、次記事へ。 44. 水泳と身体の故障 その2

 

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42. 楽に、より速く (その4 続々々・身体全体をスクリューに)

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だいぶ、時が経ってしまった。

大分なれてはきた。しかし、飛躍的な進歩はないが、大分軽くなってきた感はある。

速くするには、ピッチを上げる必要がある。

しかし、まだ、ピッチを上げても、疲れるし、さほど速くもならない。

ゆっくり前後に大きく伸びて泳ぐのと、タイムがそう変わらないのだ。

ピッチを上げれば、どこかがおろそかになるのだろう。

現在、留意している点は、つぎのとおり。

(1)スクリューを形成するために、身体のねじれを足の前後の開きで確認する。(右腕を前方に伸ばすときに、左足が前に、右足を後ろに伸ばす。)

(2)前に伸ばした腕の肩を内転させ、肩の天秤を大きく傾ける。このとき、腋を沈める。ローリングを大きくとる。

(3)掌を平らにし、指の間を開けない。

(4)前に伸ばし内転した腕の外側に向いた掌を、トランプをめくるように返し、後ろに向けたまま肘を支点に、もう一方の腋に引き付ける。そのあとは、掌を後ろに向け若干プールの底に向けつつ外側に抜き去る。

(5)首筋を上げる。ただし、腰を反らない。

 

この練習で大事なことは、前の水を滝のように背中に引き込み、身体を前に吸い寄せられるようにすることだ。

そのためには、どのような泳ぎをするにせよ、身体を真っ直ぐにし、身体を水平に浮かせ、前方に腕を伸ばすとき腋を沈めて行くことだろう。

このときに、身体をスクリューにすれば、効率よく引き込むことができ、つぎの反転でつなげていくことができるはずだ。

そのためには、1ストロークで1回の浮き沈みが必要になる。

これが、軽快にできるようになり、無駄な動きがなくなればよいわけだ。

しかし、背中に引き込んだ水を後方に流してやらなければならない。

そのためには、身体を反らないことが大事だが、足の動きも重要になる。邪魔にならず、効果的に後ろに流し込むことだ。

これは、魚のひれと同じだ。

だから、魚のようなひれをつくって、ゆっくり後ろに押してやる必要がある。

これまでは、あまり足の動きには、注意を払わないできたが、最近、その動きに注意をむけている。

魚の身体の動きは、左右または上下に波打つ。

人も同じようにすればよいが、なかなかからだのしくみも違う。

だから、大まかになるが、でも基本は同じだ。

背中に引き込んで早く流れている水は邪魔せずに、足でも引き込むように動かしたほうが良い。そして滞る直前に反転して逆側の水を引き込むようにする。つまり、足ひれをつけたときのように、ひらひらと、その水流に合わせて波打たせるのだ。

足の甲ではキックはせずに、膝をまげた状態から柔らかく後方に押してやる。

それも半ばで止め、流れた足を膝を伸ばした状態で背側に戻す。

このときの足の形には留意する必要がある。

できるだけ、魚の尾びれに似せるのだ。

足首を交差して指先を左右に開くと、人魚のしっぽになるだろう。この形だ。

しかし、この形では動きが悪いから、分解するしかない。そこで、その足首の交差を外し、足を開いて、親指同士をくっつける。

これだ。これなら、水流に対して揚力を生み、スクリューにもなる。要は、これまで私が内またキックと言っていたものだが、行きも帰りもこの形にすることが重要となりそうだ。

これが、なかなか良い。ひらひらしているだけだから、あまり疲れないが、この形を保つのは意識しないとできない。

私は、6ビートでやると、どうもリズムが不規則になってしまう。

そこで、一度、足ひれをつけて負荷を大きくして確認してみた。

どうやら、息継ぎに問題があるようだ。息継ぎを、ゆっくりとりすぎているのだ。また、息継ぎしない左側のローリングが小さくなっている。

そこで、息継ぎを、手を抜く瞬間までに素早く済ませ、また、左のローリングも意識して大きくとるようにした。

この結果、身体の反りも改善された。

 

現在は、とりあえず、まだ2ビートで水を後ろに押す感覚を育てながら、全体の動きのチェックをしている。

現在は、25秒前後で調整しているが、もっと、軽く、速く回せるようにするには、もう少し時間がかかるようだ。

 

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41. 楽に、より速く (その3 続々・身体全体をスクリューに)

 このブログは、更新したのち、内容をまとめて次のウェブサイトに掲載している。

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さて、前回記事から2週間ほど経った。

より、楽に速く泳ぐことを目的に、これまで、私のらくらくクロールで慣れ親しんだ2ストロークで1回浮沈する運動を、1ストロークで1回浮き沈みする運動とし、体全体の捻じれを大きく使って、体全体をスクリューにしようという練習をしてきた。

やることは単純だが、なかなか速くはならない。

当たり前だ、ストロークのピッチを、まだ上げていないのだ。まだ、1ストロークを1.5秒くらいのゆったりとしたペースで泳いでいる。

そして、足はあまり使っていない。何しろ、姿勢とプルの確認が、まず、大事だからである。

このところ、ようやく身体が、この浮沈のリズムに馴染んできた。そして、力を要しない軽い動きで進むようになってきた。現在、15ストローク30秒、18ストローク25秒くらいであろうか。

浮く姿勢は、頭を水上に持ち上げることで、充分下肢が浮くことができる。特に、首を曲げて頭を持ち上げるのではなく、首筋ごと上げ、肩甲骨の間を狭めてそこの背骨を伸ばすのである。そうすると、胸が沈み、効果的に下肢がうき、身体は楽に真直になる。

これまで、肋骨の中に胃をしまうことを奨励してきた。腹を締めることは依然姿勢の維持には効果的で、そうするに越したことはないが、大きく呼吸をするには、常に胸を膨らませているというわけにはいかないだろう。

むしろ、浮沈の深さは、肺にたまっている空気の量に影響されるので、沈みが足りず、浮くべきときにちゃんと浮くのであれば、肺の空気は常時たくさんある必要はない。つまり、スピードが出てくれば、自由に呼吸できるし、そうせざるを得なくなるというわけだ。

さて、円月プルであるが、らくらくクロールでの直進の姿勢を保つにはこれでも問題ない。

しかし、スピードを上げ、身体を前後に伸ばしていくようになると、前に湾曲して伸ばす腕への抵抗が問題になってくる。

そうすると、手を伸ばす方向は真っ直ぐ前が良くなってくる。

そして足が左右にブレないようにするためには、若干、肩の延長線上の外側に突きこんだ方が良い。

曲げている肘を伸ばして前に突き込んでいくが、突き当りで肩を内転する。つまり、親指から水につけて伸ばすのだ。そのほうが、肩が伸び、反作用として、反対側のプルが楽になる。

ついでに、伸ばして内転したその肩に顎関節を付ける。これらの姿勢は、真っ直ぐに、そして、前にという意識から自然に出てくるものと思う。

この姿勢は、私のように、肩関節の可動域が狭いものには、やりにくく、伸ばした腕が水面に水平にはならないのであるが、それでも、肩を結ぶ線を思い切り傾け、頭をもたげて胸を張るような姿勢を取れば、かなり改善される。

この腕の着水からの手の動きは、円月プルと最初が異なってくる。

円月のプルの軌道にもどすために、掻き始めを次のようにする。

外がわに向いた手の平をクルッと返し、手の平を自分で見るようにするのだ。そうすると、指先の向きはプールの底を向く。そして、そのまま、ほぼ真後ろを向いたその手の平を、反対側の肩の方に斜めに滑らせ、それから、反転して外側に向かって水上に滑らかに抜いていく。

この動きの前半は、外がわに向いた手の平をクルッと返して、そこに崖があるごとく、崖にぶら下がっているような気持ちで、その手の平に向かって、反対側の肩の三角筋を引き上げていくような感じに近いかもしれない。

この間、手の平をなるべく真っ平らに、むしろ、反らせるくらいにして、前半は親指から小指に、後半は小指から親指に流れていく水の滑らかな抵抗を意識する。斜めに滑らせるための腕の力は軽くてすむが、手の平にかかる揚力、すなわち、身体を前に進める力は力強く感じるはずだ。つまり、固い水の壁を撫でている感じだ。これを感じられるようになるためには、指の間の隙間を開けないこと、手の平の角度の小さな違いを感じるようにする。手の平を平らに保つのは、結構疲れるものだ。

なお、この場合は、キャッチに相当する概念はない。連続して水を切って水の壁を撫でるだけだからである。

この動きは、プル(引っ張る)という感じではない。円月プルは、弧を描く運動であり、水を切るというか、撫でるような運動なのだ。前半は、手の平の向きを、若干内側に、後半は外側に、僅かではあるが傾けたほうが抵抗の感じが良い。また、指先の方向を後半は若干前にとったほうが下肢が浮きやすい。

この動きでの前半は沈み込み、後半は浮き上がりに対応する。

この反転の時点で、腰の捻じれが最高になる。

もうしばらく、この練習を続けたい。

そうして、もう少し、ピッチを上げる練習をして、からからと軽く身体が回っていくようにしようと思う。

 

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40. 楽に、より速く (その2 続・身体全体をスクリューに)

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この記事は、前記事の続きである。

身体全体をスクリューにする実践編である。

 

まずは、ゆっくり、ローリングを大きくとって、腰の回転の遅れを確認してみた。

下半身を脱力していると、身体を螺旋状にする腰のねじれは、肩のローリングに遅れてついてくるはずである。

そして、ローリングの頂点で肩の傾きが止まったら、腰の位置がこれに合うまで、意識して待つ。

なかなか、難しいものだ。

左右の回転において、同じ動きにならない。

私の場合、息継ぎをしない左では、腰の回転の遅れが少ないのだ。

無意識にキックが入ってしまうと、回転のねじれが補正されて追いついてしまう。これではだめだ。

どうも、左のローリングが右に比べて小さいようなので、これを大きくして補正する。

これが、できるようになるまでは、キックを全くしない。息継ぎをしない、あるいは、少なくするなどして、様子を見る。

一日やそこらでは、できそうもない。結構、思うようにはならないものだ。

 

(原理考察)

ここで肩と腰の回転のずれが確実にできれば、スクリューあるいは艫の働きをするはずだ。背や腹は、大きな面なので、水流の抵抗になるだけに置いておくのではなく、活用して推進力にしたいものだ。

 スクリューは、回すその刃の後ろの斜面で水を押し、前の斜面で水を引く。円月プルでいえば、ローリングの力を借りて腕や手の平で水を押し、その裏、つまり手の甲側、で水を引き込む。

腰までの上体においては、ローリングして前方に沈み込む肩により、胸の面で水を切って水を後ろに押し、その裏の背中で前方の水を肩越しに引き込むようにすれば良いはずだ。

そして、このときは、ただ、前方に直進して回るよりも、上体全体を沈み込ませていく方が効果的なはずだ。

というのも、単に直進するならば、ドリルのように、両肩がそれぞれ別の役割を持たなければならなくなるからだ。つまり、2枚刃のスクリューのように、中心軸を対称に、例えば、右肩が下降するとき右胸で水を押し、同時に左肩が上昇して左肩の背中が水を押すということだ。

しかし、胸は胸郭があるから、柔らかくひらひらするわけではないし、そんな器用なことはできない。とはいえ、鉤腕泳法では、似たような動きをしてはいるのだが。

それゆえ、より、効果的に行うためには、上体全体で片方の刃だけの役割をする方がよい。つまり、単に前方に直進して回るのではなく、上体全体を沈み込ませて回っていくのだ。

そうすれば、沈み込んでいく胸全体で水を後方に押し、その裏の背中側に水を引き込むことができるだろう。

しかし、沈みこめば、次には浮かなければならない。回転の左右の転換と浮き沈みの関係はどのようにすればよいのだろうか?

仮に、今、右をリカバリーしつつあるならば、右側のローリングの頂点にあり、右の腕と肩を突きこんで沈み込んでいくことになる。しかし、次の左側のローリングの頂点になるときには、次の沈み込みのために高さを回復、すなわち、また、浮かんでいなければならない。

それはどのようにしたらよいのか、考えてみよう?

リカバーしている右腕を頭に引き寄せて、右腕を突きこんで、上体を沈み込ませ、右の腋を沈めていくと、上体は左右水平になる。おそらく、沈み込みの効果はここまでが勝負だろう。

左腕のプルは、既に始まっていて、左右水平になったときの左手は、右腋まで到達していることになるはずだ。参考までに、この時の腰の位置は逆回転が始まっていることにより両肩を結ぶ線より遅れて回転している。

この時点から浮かんでいけばよいのだから、顔を上げればよいということなる。そうすれば、水平になった上体が頭を持ち上げてくれるはずだ。

多分、その時だけ顔を上げるというのでは遅くなるから、終始、意識的にも顔は上げておいたほうが良いだろう。要するに、終始、「その1 姿勢」で書いたとおりの浮く姿勢を保つということだ。

そのまま、左腕のプルが後半に入り、腹の横で水上に抜き去っていくと、浮上しながら、次の左側のローリングの頂点に達し、再び、最も上体が浮いている状態になる。

この浮上する段階では、沈む時と反対の効果すなわち、左肩を先頭に水面に向かって水を切っていく背中が水を後ろに押す効果を生み、腹側に引きこむ水が推力を生むはずだ。

そして、ローリングが終わったら、つまり上体の回転が止まったら、それまでねじれていた腰のねじれが解消され身体が平板になっていく。そのねじれ解消の動きも、推進力を発生させるはずだ。

こうした一連の、浮沈を伴う回転の逆転の連続のリズムが、効果的なスクリューの推進力を生んでいくものと考える。

プルとの関係でいえば、プルの前半が沈み込み、プルの後半が浮き上がりと同期する。プルの真っ平らな手の平の角度も、これに合わせて調整するのも良いだろう。

しかし、ちょっと待った。

これまでらくらくクロールでは、片側呼吸で、息継ぎで浮上し、反対側で沈むという方法をとり、これによる浮沈のシーソーで推進力を生み、息継ぎも楽にしてきた。私の身体は自然にそうなっている。

しかし、これでは、左右転換を利用した効果的なスクリューの動きが半減するはずである。

それゆえ、この泳ぎでは、意識的に、1ストロークごとに、浮沈していくリズムを心がけてみよう。

さて、うまくいくだろうか?

今回の練習課題は、螺旋回転の向上と、このリズムの獲得だ。

 

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